
自然が近い家ほど
要注意?郊外の
中古住宅で確認
したい「家の外」
郊外の中古住宅を探していると、「庭が広い」「裏手に林がある」「近くに川が流れている」など、自然の豊かさに魅力を感じることがあります。
都会では得にくい開放感や季節の変化を身近に感じられるのは、郊外で暮らす大きな魅力です。
一方で、自然が近いからこそ、住宅そのものだけでは分からないこともあります。
中古住宅を内見するときは、間取りや設備、建物の状態だけでなく、敷地の外まで含めて「この場所で暮らしていけるか」を見ることが大切です。
◆川が近い=すぐ危険、ではない。
でも水害リスクは確認したい
川の近くにある住宅は、水辺の景観や風通しの良さが魅力になる一方、水害について確認しておきたい場所でもあります。
ここで大切なのは、「近くの川は今まで一度も氾濫したことがないから大丈夫」と考えないことです。
これまで大きな被害がなかったとしても、これから先も同じとは限りません。
大雨の降り方や規模によって、これまで経験したことのない浸水が起こる可能性もあります。
そこで、購入前にはハザードマップを確認することが欠かせません。
国土地理院と国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」では、洪水や土砂災害、高潮、津波などのリスクを地図上で確認できます。
特に見ておきたいのは、
・その土地が浸水想定区域に入っているか
・想定される浸水の深さはどの程度か
・避難場所はどこにあるか
・そこまでの道路が安全に使えるか
といった点です。
「今まで何もなかった」という過去の経験だけではなく、**想定されているリスクを地図で確認しておく**ことが、住まい選びでは重要です。
また、家そのものだけでなく、前面道路や周辺の低い場所にも目を向けてみましょう。
大雨の際には、家は無事でも道路が冠水して車で出られなくなるなど、別の不便が生じることがあります。
◆敷地にある大きな木は「景観」だけでは考えない
郊外の住宅では、庭や敷地内に大きな樹木が残っていることも珍しくありません。
木陰をつくってくれたり、季節を感じられたりする一方で、成長した木は管理も必要になります。
枝が屋根や電線にかかっていないか、枯れた枝がないか、幹が傾いていないかなどを確認しておきましょう。
特に大きな木は、自分で簡単に剪定できるとは限りません。
台風や強風の際に枝が折れたり、倒木によって建物や塀、車などに影響したりする可能性もあります。
また、隣地から伸びている樹木についても、どこまでが自分の敷地なのかを確認しておくと安心です。
「庭に木があって素敵」という印象だけで判断せず、その木を今後どう管理していくのかまで考えてみましょう。
◆竹は「少しくらいなら」と考えない
郊外の住宅で、もう一つ注意したいのが竹です。
竹林そのものが悪いわけではありませんが、放っておくと広がってしまうことがあります。
敷地内に竹が生えている場合はもちろん、隣地や道路との境界付近に竹林がある場合も、どの程度管理されているのかを見ておきたいところです。
購入時には、
「以前から竹が生えているのか」
「定期的に伐採しているのか」
「隣地との境界付近はどうなっているのか」
などを確認しておくとよいでしょう。
自然が多い土地ほど、買った後にどの程度の手入れが必要なのかを想像することが大切です。
◆自然が近いからこそ確認したい「獣害」の
可能性
自然が身近な場所では、野生動物との距離も近くなります。
タヌキやハクビシン、アライグマなどが住宅周辺に現れることもあり、場合によっては屋根裏などに入り込んでしまうこともあります。
実際、千葉市もハクビシンやアライグマなどによる生活被害について、家屋への侵入や侵入口をふさぐ対策を案内しています。
内見の際には、屋根や軒下に不自然な隙間がないか、物置や倉庫が荒れていないか、糞や足跡など動物が出入りした形跡がないかも確認してみましょう。
もし以前に動物が入り込んだことがあるなら、「今は何もいないから大丈夫」ではなく、どこから入ったのか、侵入口はふさがれているのかまで確認することが大切です。
◆「自然が豊か」を暮らしに変えるために
郊外の中古住宅には、都会の住宅にはない魅力があります。
庭で家庭菜園を楽しんだり、窓から緑を眺めたり、鳥の声を聞きながら暮らしたり。そうした環境を求めて、あえて自然の近い家を選ぶ人もいるでしょう。
自然が近い住まいを選ぶ際は、その環境の魅力だけでなく、長く暮らしていくうえで必要になる管理や備えについても目を向けておきましょう。
・川が近ければ水害リスクを確認する。
・木が多ければ手入れの負担を考える。
・竹があれば今後の管理を確認する。
・自然が豊かなら、野生動物との距離も考える。
そして、実際に購入を検討する時は、晴れた昼間だけでなく、雨の日や風の強い日、時間帯を変えた周辺の様子にも目を向けてみると、現地でしか分からないことが見えてくることがあります。
建物自体だけでなく、日当たりや風通し、周辺の自然環境まで見ておくことで、住み始めてからの不便や思いがけないトラブルを防げます。
自然の近さを魅力として楽しみながら、無理なく付き合っていける住まいを選ぶことが、長く快適に暮らすためのポイントです。
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