
広さだけでは
分からない土地
活用の可能性
「この土地、何に使えるんだろう?」
土地を所有していると、そんな疑問を持つことがあるかもしれません。
住宅を建てるには広すぎる土地、反対に住宅用地としては少し狭い土地。
以前なら「使い道が限られる」と考えていた土地でも、最近では太陽光発電や蓄電池などの設備用地として検討されるケースがあります。
ただし、こうした土地活用では、「広ければいい」「空いていれば使える」というわけではありません。
土地の広さに加えて、道路、土地の形状や高低差、電力系統への接続、周辺環境、災害リスク、法令上の制限など、用途によって求められる条件は変わります。
今回は、広い土地と狭い土地、それぞれで考えられる活用方法と、土地を検討するときに確認しておきたいポイントを見ていきます。
◆広い土地なら「太陽光」という選択肢も
まとまった面積の土地で検討される活用方法の一つが、太陽光発電です。
経済産業省の資料では、1MW(1,000kW)程度の地上設置型太陽光発電について、必要用地は約1ha(約10,000㎡)が一つの目安とされています。
ただし、必要な面積は設備の規模や配置、土地の形状などによって変わります。
広い土地を所有している場合には魅力的な選択肢ですが、太陽光は「広さ」と「日当たり」だけで決まるものではありません。
土地の近くに電柱があっても、発電設備を簡単に接続できるとは限りません。
設備の規模や接続地点によって、系統側の検討や工事が必要になる場合があります。
さらに、傾斜や高低差が大きければ造成や排水工事の費用が増え、洪水や土砂災害などのリスクがあれば、防災面での対策が必要になることもあります。
つまり、広い土地でも、設備を設置するまでにかかる費用や条件によって事業性が大きく変わるのです。
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◆太陽光にもメリット・デメリットがある
土地所有者にとって、使っていない土地を活用できる可能性があることは太陽光のメリットです。
一方で、設備を設置すれば終わりではありません。
雑草の管理や設備の点検、台風などによる破損への対応など、長期的な維持管理も必要になります。
また、大規模な設備では、景観や反射光、排水などについて周辺環境への配慮が必要になる場合もあります。
「広い土地だから太陽光」という単純な判断ではなく、その土地で無理なく設備を設置・維持できるのかまで考えることが大切です。
◆狭い土地では「蓄電池」が注目されることも
一方、太陽光発電ほどの広さはないものの、一定のまとまった土地を持っている場合、近年注目されているのが蓄電池関連の設備です。
特に、電力系統に接続して電気を蓄え、必要なタイミングで電力を供給する系統用蓄電池は、再生可能エネルギーの導入拡大などを背景に導入が進んでいます。
太陽光のように広い面積へパネルを並べる必要がないため、比較的小さな土地でも検討対象になる可能性があります。
ただし、こちらも「狭ければどこでもいい」というわけではありません。
電力系統への接続条件、道路からのアクセス、周辺の住宅環境、防災面など、土地ごとの条件が重要になります。
◆蓄電池は「音」などのデメリットも
蓄電池用地として活用できれば、これまで使っていなかった土地から収益を得られる可能性があることはメリットです。
一方で、大型の蓄電池設備では、電力変換装置や冷却設備などが稼働するため、騒音が発生する場合があります。
住宅が近い土地では、設置場所や防音対策など、周辺環境への配慮が欠かせません。
また、蓄電池の種類によっては火災などへの安全対策も重要です。
「土地が狭いから蓄電池」というだけではなく、周辺環境や安全面まで含めて、その土地に適しているかを確認する必要があります。
◆申し込みが入っても「売れる」とは限らない
土地所有者にとって、特に知っておきたいのがこの点です。
太陽光や蓄電池の事業者から「この土地を購入したい」と申し込みが入ると、「これで売却できる」と思ってしまうかもしれません。
しかし、事業者側も土地の価格だけを見ているわけではありません。
電力系統への接続工事、造成、進入路の整備、設備の設置、安全対策などを調査した結果、想定以上の費用がかかり、事業として採算が合わないと判断されれば、申し込み後に購入を見送られたり、撤回されたりする可能性があります。
また、売買契約を締結した場合でも、契約内容によっては、許認可や系統連系などを条件として解除できる特約が設けられることがあります。
そのため、「買いたいと言われたから、もう安心」と考えるのではなく、どのような条件で申し込みや契約がされているのかを確認することが大切です。
設備用地では、土地そのものの価格だけでなく、実際に事業を始めるまでに必要な費用が大きく影響します。
◆狭い土地は「立地」が武器になることも
広い土地では面積そのものが強みになりますが、狭い土地では立地や形状が価値につながることがあります。
道路沿いなら店舗や事業用地、駅や商業施設に近ければ駐車場など、土地の場所によって活用方法は変わります。
逆に、道路との接し方が悪かったり、車両が入りにくかったりすれば、面積があっても活用の幅が狭くなることがあります。
つまり、「何㎡あるか」だけではなく、「どこにあって、どんな形で、どう使えるのか」を見ることが重要です。
◆土地の可能性は「広さ+条件」で考える
土地活用を考える時、面積は分かりやすい判断材料です。
しかし、実際には、
* 土地の広さや形状
* 道路からの進入性
* 高低差や造成の必要性
* 電力系統への接続条件
* ハザードマップ上の災害リスク
* 農地法や都市計画法などの法規制
* 周辺の住宅や施設との距離
などを組み合わせて考える必要があります。
同じ1,000㎡の土地でも、平坦で道路に面した土地と、傾斜があり進入路も狭い土地では、活用のしやすさが大きく異なります。
だからこそ、「広いから売れる」「狭いから価値がない」と決めるのはもったいありません。
リフラットでは、土地の売却や活用について、立地や形状、周辺環境などを確認しながらご相談いただけます。
「この土地は何に使えるのだろう」と思ったら、まずは土地そのものが持っている条件を整理してみること。
広い土地にも、狭い土地にも、それぞれの活かし方があります。
土地を売る、貸す、活用する――
どの方法を選ぶにしても、面積だけで判断せず、その土地が持つ条件と、そこから生まれる可能性を考えてみてはいかがでしょうか。
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