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平らな土地に
見えても要注意?
中古住宅で確認
したい擁壁と
敷地の高低差
中古住宅を見学する時、建物の状態や日当たり、駐車スペースなどに目が向きがちですが、忘れてはいけないのが敷地の高低差です。
道路から見ると平らな土地でも、隣地より一段高くなっていたり、敷地の奥に斜面があったりすることがあります。
その高低差を支えているのが「擁壁(ようへき)」です。
2026年8月13日から14日にかけて、千葉県では線状降水帯が発生し、記録的な大雨となりました。
千葉市では1時間降水量115mm、24時間降水量367mmを観測し、いずれも観測史上1位を更新。県内各地で浸水や土砂災害が発生しました。
こうした豪雨を考えると、建物だけでなく、敷地の高低差や擁壁の状態にも目を向けることが大切です。
今回は、中古住宅の購入前に知っておきたい擁壁と高低差の確認ポイントを紹介します。
1.平らに見える土地にも高低差が隠れている
擁壁は、土地に高低差がある場所で土砂が崩れないように支える構造物です。
例えば、道路より敷地が高い住宅や、隣の家との間に段差がある住宅では、敷地の一部に擁壁が設けられていることがあります。
注意したいのは、道路から見える部分だけでは判断できないことです。
敷地の奥に斜面がある、隣地との境界に古い石積みがある、駐車場の奥が一段高くなっているなど、普段の生活では気づきにくい高低差もあります。
また、土地が平らに見えても、過去に土を盛って造成された「盛土」の土地である可能性があります。
反対に、斜面を削って平らにした「切土」の土地もあります。
特に注意したいのが、切土と盛土の境目に建物が建っているケースです。
地盤の状態が異なるため、不同沈下などが生じる可能性があり、造成時の資料や過去の地形を確認することも判断材料になります。
2.都市部でも起こる「都市型のがけ崩れ」
がけ崩れというと、山間部で発生するものをイメージするかもしれません。
しかし、住宅が密集する都市部でも、斜面や擁壁が関係する土砂災害は起こります。
例えば、隣家との間にある小さな斜面、道路沿いの石積み、住宅の裏側にある古い擁壁などです。
集中豪雨で大量の雨水が地中にしみ込むと、土の重さが増し、斜面が不安定になります。
さらに、擁壁の排水がうまくいかないと、壁の裏側に水がたまり、水圧によって変形や崩壊につながることがあります。
特に見ておきたいのが、擁壁に設けられた「水抜き穴」です。
これは壁の裏側にたまった水を外へ逃がすためのものです。
穴が土や植物でふさがれていたり、水が流れ出た跡に土砂が付着していたりする場合は、排水機能が低下している可能性があります。
また、擁壁に横方向のひび割れがある、壁が膨らんでいる、傾いている、石積みがずれているといった症状も確認したいポイントです。
見た目がきれいに補修されていても、内部の状態まで分かるわけではありません。
気になる症状があれば、専門家による確認が必要です。
3.擁壁は古さだけでなく構造にも注意
擁壁には、鉄筋コンクリート造やコンクリートブロック造、石を積んだものなど、さまざまな種類があります。
中でも注意したいのが、古い石積みの擁壁や、既存の擁壁の上にブロックなどを積み足した「増し積み擁壁」です。
また、住宅の塀に使われる一般的なコンクリートブロックを、土を支える目的で使用しているケースもあります。
塀としてのブロックと、土圧を受け止める擁壁は役割が異なります。
さらに、擁壁があるからといって、必ずしも現在の基準に適合しているとは限りません。
古い住宅地では、造成された時期によって適用された基準が異なるためです。
購入前には、擁壁の築造時期、確認申請や検査済証などの資料、自治体に残る造成関係の記録がないか確認しておくとよいでしょう。
なお、擁壁の所有者や維持管理の責任が誰にあるのかも重要です。
敷地内にあるからといって、必ずしも所有者が明確とは限りません。
隣地との境界付近にある場合は、登記や境界資料、過去の工事記録なども確認が必要です。
4.火災保険の「水災補償」も確認して
おきたい
豪雨による被害に備えるうえで、火災保険の補償内容も重要です。
火災保険には水災補償を付けられる商品がありますが、すべての契約に含まれているわけではありません。
水災補償の対象には、洪水や床上浸水だけでなく、豪雨による土砂崩れなどが含まれる場合があります。
ただし、保険金が支払われる条件は商品によって異なります。
例えば、床上浸水や一定以上の損害割合などの条件が設定されている契約もあります。
また、建物に水災補償を付けていても、擁壁そのものの損壊や、土地の土砂流出、擁壁の修復費用まで補償されるとは限りません。
建物と家財のどちらが保険対象になっているかも含め、保険会社に確認しておきましょう。
中古住宅を購入する際は、ハザードマップだけでなく、実際の敷地の高低差や擁壁の状態も踏まえて、必要な補償を検討することが大切です。
5.購入前に確認したいポイント
擁壁や高低差がある住宅では、次の点を確認しておきましょう。
- 道路・隣地・敷地内に高低差がないか
- 擁壁にひび割れ、膨らみ、傾き、石積みのずれがないか
- 水抜き穴や排水溝が詰まっていないか
- 過去に造成や擁壁工事を行った記録があるか
- 擁壁の所有者と維持管理の責任は誰にあるか
- ハザードマップで土砂災害警戒区域などに該当していないか
- 火災保険の水災補償でどこまで備えられるか
ハザードマップに該当していないからといって、すべての斜面や擁壁が安全というわけではありません。
地図に表示される区域と、個々の敷地の構造上の問題は別に考える必要があります。
◆まとめ
中古住宅は、建物の状態だけでなく、敷地がどのような地形にあり、どのような構造で支えられているかも大切な確認事項です。
擁壁の補修や造り直しには大きな費用がかかる場合があり、隣地との関係や工事の範囲によっても対応が変わります。
リフラットでは、戸建て・マンション・土地の売買を専門に取り扱っています。
中古住宅の購入や売却を検討する際は、建物だけでなく敷地の高低差や擁壁についても確認し、必要に応じて専門家による調査につなげることが大切です。
住まい選びでは、目に見える部分だけでなく、土地の状態にも目を向けてみましょう。
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