
相続できない
ケースもある?
相続欠格・廃除と
相続放棄
前回のコラムでは、「誰が相続人になるのか」という基本についてお話ししました。
相続では、配偶者や子ども、親、兄弟姉妹など、法律で決められた順位によって相続人が決まります。
ですが実際には、“相続人だから必ず相続できる”とは限りません。
相続には、
・自分で相続をしないと決める「相続放棄」
・法律上、相続権を失う「相続欠格」
・家庭裁判所の判断による「廃除」
など、「相続できなくなるケース」もあります。
今回は、相続で混同されやすいこの3つについて、できるだけわかりやすく整理していきます。
◆相続放棄とは?
相続放棄とは、「相続しません」と家庭裁判所へ申し立てをする手続きです。
よくあるのは、
・借金が多い
・空き家の管理が難しい
・相続トラブルに関わりたくない
といった理由です。
相続放棄をすると、財産だけではなく借金などのマイナスの財産も引き継がなくなります。
ただし、「預金だけ受け取って借金は放棄する」ということはできません。
相続は、プラスもマイナスも含めて引き継ぐものとして扱われます。
◆“最初から相続人ではなかった”扱いになる
相続放棄でよく誤解されやすいのが、
「相続権だけ手放す」というイメージです。
ですが法律上は、相続放棄をすると、“最初から相続人ではなかった”ものとして扱われます。
そのため、
・遺留分を主張することもできない
・相続人として遺産分割協議に参加しない
・子供へ代襲相続されない
という扱いになります。
特に、「子供が放棄したら、その子供へ権利が移る」と思われることがありますが、相続放棄の場合は代襲相続にはなりません。
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◆相続欠格とは?
相続欠格とは、一定の重大な問題行為があった場合に、法律上当然に相続権を失う制度です。
例えば、
・遺言書を偽造した
・遺言書を隠した
・被相続人を脅して遺言を書かせた
などが該当します。
これは本人の意思ではなく、法律によって相続権を失うものです。
また、相続欠格の場合は、本人は相続できませんが、その子供には代襲相続が認められます。
ここは相続放棄との大きな違いです。
◆廃除とは?
廃除とは、被相続人(亡くなった方・財産を残す側)の請求によって、家庭裁判所が相続権を失わせる制度です。
例えば、
・虐待(身体的・精神的なものを含む)
・重大な侮辱(長期間にわたる暴言や人格を傷つけるような言動など)
・著しい非行(長年にわたる深刻なトラブルなど)
などがあった場合に認められることがあります。
ただし、単に「仲が悪かった」というだけで簡単に認められるものではありません。
こちらも相続欠格と同じく、本人は相続できませんが、子供には代襲相続が認められます。
◆似ているようで、意味は大きく違う
相続放棄・相続欠格・廃除は、どれも「相続できなくなる」という点では似ています。
ですが、
・自分の意思なのか
・法律上当然なのか
・家庭裁判所の判断が必要なのか
など、それぞれ意味は大きく異なります。
特に相続放棄は、「最初から相続人ではなかった」扱いになるため、代襲相続や遺留分にも影響する点は、知っておきたいポイントです。
◆リフラット不動産から一言
不動産相続では、「誰が相続人なのか」が整理できていないことで、手続きが止まってしまうケースも少なくありません。
特に相続放棄が関わる場合は、
「誰の同意が必要なのか」
「次に誰へ権利が移るのか」
が変わってくるため、慎重な確認が必要になります。
相続は、普段あまり触れる機会のない制度だからこそ、言葉だけが一人歩きしやすい部分もあります。
まずは、“なんとなく知っている”を、“正しく整理する”ことが大切です。
対応エリア:東金市、千葉市緑区、山武市、大網白里市、茂原市、八街市、九十九里町、横芝光町、白子町、長生村、一宮町
























